ソープランドに行って手コキで射精した話
海の向こうから齎された未知のウイルスによって、2020年のオリンピックイヤーは忽ち暗転した。
大会は延期され、休業要請に伴い一般の飲食店はもちろん、接待を伴う飲食店、いわゆるキャバクラ・ナイトクラブも大打撃を受け、閉店に追い込まれた店も少なくない。
性風俗業界も例外ではない。今まで多大なる恩恵を与えたくださったこの業界に、今こそ恩返しをするべきなのではないか。惜しみなく、金を落とすべきではないか。
僕はこの国難の中で喘ぎ、苦しむ性風俗業界の一助となるべく、人生二度目となるソープランドへの訪問を決意した。
さて、御託はこの辺して僕はおっぱいがもみたい。
おっぱいをいっぱいもみたい。
でかいおっぱい。むっちむちのカラダとでかいおっぱい。
仙南某所の限界田舎市から朝イチで仙台に乗り込み、東北一の歓楽街・国分町に狙いを定める。
国分町には6店舗のソープランドがあり、入浴料はだいたい6k~からである。
「6000円でいいの?!やっす!!!」
年齢にソープ経験が伴っていない僕は入浴料を総額と思い込み、歓喜しながら、お眼鏡に叶いそうなむちむち嬢をサイトから発見、さっそく電話で予約。
歴史ある歓楽街の老舗店だけあって、電話口での対応も丁寧でスムーズである。
これは期待できそう。
「2時間コースですね、はい、じゃあここでは6000円頂きます」
いや~安いな~
入り口のカウンターで初老の男性に『入浴料』を支払う。
「中で女の子に2万円、払ってください」
…まじ?
まじです。70分総額¥27,000。
「ちょ、ちょっと手持ちないんでおろしてきまつ!!!汗」
ソープ初心者の方は気を付けましょう。
熱いおしぼりとこれまた熱いお茶を渡され、待合室で待つこと5分弱、いよいよ嬢とご対面。
「こんにちは~」
現れたのはパネル通りのむちむちボディ…だけど…いや確かに、間違いなくむちむちだけど…まあ…
とはいえソープ客に他人の容姿をとやかく言う人権はないので、案内されるがまま三階の部屋へ向かう。
密着いちゃいちゃプレイに定評があるというこの店、さっそく階段を上るときから嬢が手を取り、腰に手を添えてくれる。これは僕の大好きな濃厚いちゃいちゃプレイができそう!!!
例によって風呂場と寝室が融合した異空間に通される
「じゃあ、脱いじゃおっか」
脱衣も嬢が積極的にアシスト
普段のマットヘルスではここまで至れり尽くせりではないので、なんだか嬉しい。これが東北随一の歓楽街かあ。
「じゃあ、私も脱がせてもらおっかな」
嬢が膝に乗ってくる。これは僕の風俗人生で初のサプライズ。
「えと、え、このファスナー…下せば…?」
「うん、そうだよ」
なんとここで長年の憧れだった『女性の背中ファスナーを下す童貞』を卒業。
下着は身に着けておらず、そのまま露わになったむちむちおっぱいを後ろからもみもみ。
やわらかくてたまらん。
続いて洗体だが、結構がっつりいかれる。アナルの中までぐりぐり指入る。
「マットしたいよね?ごめんね、マットの時は全部洗うから…」
おまけに、ボディーソープを塗られたポコチンが妙にスースーする。
「なんかめちゃスースーするっすね…」
「あ、それイソジン」
ポコチンにイソジンかあ…衛生管理はバッチリでした。
のんびり湯船に浸っていると、マットの準備が整った。
まずはうつ伏せ。ローション塗れのむちむちボディがぬるぬると背中に這う。
続いて仰向けに。むちむちボディを抱きしめべろちゅー。結構がっつりチュウできる。評判通りの密着いちゃいちゃ濃厚接触である。
「ふひ、チュウすんのめっちゃすきれす…(IQ2)」
「ふふふ、良かったあ」
嬢の頭が下降してゆき、怒涛のフェラチオタイム。
結局この辺が一番気持ち良い。
ローション手コキフェラからの亀頭責めで脳内ポコチンバカにされ、いつの間にかコンドームを装着し挿入されている。
「あん、あんっ!」
淫らな嬢のアエギ声。でも、なんだろう…やっぱり挿入されるとIQ2のオチンポバカが途端に知能を取り戻す。
「イクっ、イっちゃう!」
嬢がびくびくと身体を震わせた頃には、もう僕は半勃ち未満で情けなくなる。膣内射精障害なのかな。詳しい方がいましたら教えて下さい。
かねてから希望していた通り、ローションを洗い流してからベッドで二回戦(射精していないのに2回戦と呼べるのか?)(リベンジマッチ?)(メイウェザーみたいだな笑)に突入する。
『演技だろうがとりあえずオマンコを舐めて女が喘ぐのを見るのは愉しい』
という気付きを25歳になって知った僕はまずクンニする。
れろれろれろれろれろれろれろれろ…
あ~疲れた。もういっか。僕は客だぞ。
「クチでしてくれない?」
と再度フェラチオを要求。
うあ~気持ち良い。オチンポをヨダレ塗れにされて、ぬるぬると亀頭責めをされると完全敗北しそうになる。
「ダメだよ、まだガマンしてね」
と再び音速でコンドームを装着される。クチで。すごい、それでさっきは気が付かなかったのか。ほとんどフェラされている感覚だ。
以前のソープでも正常位で死ぬほど挿入できず、なんとかバックで繋がれた経緯から、今回は「バックで挿れたい」と先にお願いする。
僕は学習することができるんだ。
…ごめんなさい、前言撤回します。やっぱオチンポ入りませんでした。学習できません。
「…なんか疲れてる?」
嬢の機転で、抱き合ったままべろちゅー手コキに変更。途端にIQが富士急ハイランドもビックリの勢いで急降下し、オチンポバカになる。
「う、あ、ヤバイです、イきそう…」
「いいよ、イっていいよ、出して…」
まじか、俺、ソープランドまで来て手コキで射精するのか。
嬢がぎゅっと抱き着いて、神速でオチンポを扱く。
…まあいっか、結局一番気持ちいいの手コキだし。
もう射精できればなんでもいいや。
嬢、案内のボーイ、『入浴料』係の初老の男性に順番に見送られ、店を出る。
『ソープランドでオチンポを挿入できず手コキで射精した』という事実が重くのしかかる。¥27,000円の手コキ…
宮城は緊急事態宣言も解除され、休業要請も解けた。街には依然と変わらぬ活気が戻りつつある。
それでも、都内を始め性風俗業界はまだまだ厳しいだろう。
そうだ、僕の¥27,000は小さいが、確かにこの業界の一助になったのだ。
これからも、この世界のために僕は金を落としたいと思う。
『この一歩は小さいが、人類にとって偉大な一歩である』
ニール・アームストロング(1930-2012)
(了)